アイリストがツラくて辞めたい方へ。その雇用形態でお給料は十分ですか?

アイデザイナーの働き方

今日は来月からシェアサロンUp to youに加わる新メンバーが何故うちにくることになったのかの経緯、そしてマツエクの仕事(アイリスト、アイデザイナー)がツラくて辞めたい方へ向けた私の考えを書こうと思います。

スポンサーリンク

「こんな業務委託サロン早く辞めた方がいい」

以前ブログにも書いたことがあるのですが、私はアイリストとしての仕事を正社員、バイト、業務委託として経験した後フリーランスになりました。

3月から私たちのシェアサロンに来るメンバー。彼女は私より5つ年下の25歳。専門卒業後、美容師として働き始めたものの、辞めてアイリストに転職したそうです。

東京に来た時に数カ月働いた業務委託のマツエクサロンで出会った子でした。

私たちが働いていた業務委託サロンは

・時給制

・勤務時間が決まっている

・就業開始前にお店の掃除などあり

・就業後レジなど合わないと無賃残業

・就業後も日報などを送る作業がある

・休めていないお昼休憩が30分お給料から引かれる

ここまで聞くと、雇用と何が違うの…?と思いませんか? ですがこのような事は業務委託っぽく…。

・お給料の計算は自分でする

・お店からの制服などの支給はなし(エプロン、ナースシューズ、黒パンツなど。そしてもちろん道具も)

さらに驚くべきはここです。

・毎月報酬から材料費が引かれる

何故驚いたかというと、この事を聞かされたのは働き始めてからでした。 当時私も業務委託という雇用体系に知識がなかったので面接に行く際に❝業務委託❞という言葉だけを見て、勤務時間・日数はこちらで決めれるものと思い応募しました。

実際面接で言われたのは「週4・5日勤務してほしい」「就業は早番か遅番かで9時間勤務」 とのことです。面接を受けに行った当時は自分と旦那でお店をオープンし、お客さんがまだまだ少なかった為、腕をなまらせたくないから、少し外で働こうと思って応募したので週4・5日の勤務は無理です。

「それならいいです。」と断ろうとすると 「何日なら出勤できますか?」と。

「週2でオープン16時の6時間半勤務なら‥」とお伝えしたら結果、採用だったのでよほど人手不足なのかという印象を受けました。 そしていざ勤務が始めれば、先程書いたような休憩の分の時給が勝手にひかれる、材料費ひかれる…などという聞かされていない減給が待っていました。

サロンではカウンセリング~お会計まで込のつけ放題80~120本というコースが1時間枠でつめつめ。 その上、まつ毛パーマのメニューは30分で終わるわけがないのに30分枠で予約を取って、まつげパーマとエクステの掛け持ちをさせられていることに驚きました。

なぜならマツエクの施術には、美容室でのカラーやパーマのように放置時間がないからです。エクステ施術の手を止めて、まつ毛パーマのお客様をアップし、お会計〜お見送り。 そして鳴り響く予約の電話に、ヘルプの要請。

ちなみこの会社ではお断りを1件も出さないために予約が取れないときはすべての店舗に電話してヘルプに来てもらえるかを確認します。 正直私には理解できませんでした。

ただでさえ電話に出て手を止めているのに、 先の予約を取るために目の前のお客さんを待たせてヘルプ要請の電話をかけまくる意味があるのかと… さらに驚いたのはサロンで働き始めてから正社員だと思っていたスタッフがほぼ業務委託での勤務だという事。

働いているとき全員から会社の悪口を聞きました。

「ここのスタッフの人たちこんだけ文句言って働いていて、なんで辞めないんだろう。早く辞めればいいのに。」

申し訳ないけど心の中ではそう思っていました。

さらにはお店のグループラインではことあるたびにキレまくっている店長。店長も業務委託です。みんな就業時間越えてお給料も出ないのになんでここまでしてるの?

何の業務の委託契約を結んでそこまでしてるの?

ずっと疑問に思っていました。 お店に対する不信感と、自分のお店の事もあり、私はこのサロンを4カ月で辞めました。 当時同僚で働いていた彼女の技術を知っていたし、他のマツエクサロンに行くのも怖かったので、辞めたけど元職場に彼女を指名してマツエクを付けにいくようになりました。

一緒に働いていたときは忙しくてなかなかゆっくり話すこともなかったのですが、話を聞けば聞くほどそのサロンの嫌なところばかり…「しんどいんだろうな」と思い、初めて飲みに行った時に彼女に言いました。

「こんな業務委託の契約なら辞めた方がいいと思いますよ。●●さん、技術あるしお客さんこれだけ指名いるんだからフリーになればいいと思いますけど…」

失礼かもしれませんが私も雇用からフリーランスになった立場なので思わず言ってしまいました。

スポンサーリンク

偽装請負てっ知ってますか?

残念ながら業務委託で勤務する際は個人事業主になるので、正社員雇用と違い社会保障関係は一切ありません。そしてもちろん残業請求や有休もありません。

ですが例え「業務委託契約」という名の契約書を会社と交わしていても、

・報酬が仕事の成果ではなく働いた事そのもの(要するに時間給や日給)

・給与所得として源泉徴収されている

・就業規則や服務規律を受け、勤務時間が拘束されている などの場合は実質は労働契約であるとみなされるのです。

こういった状態を偽装請負といいます。 実際私の知人は美容師で業務委託サロンで働いている人が何人もいますが、旅行好きな人は平気で2週間休むし、主婦の人は勤務時間も短く決めれたり。 ですが私達の働いていたサロンでは一緒に働くスタッフは、同じ業務委託という形態なのに、夏休みで5連休取ることすらできない。

そして残業。何かがおかしいと思い調べました。 本来業務委託は雇用ではないので労働基準法が適応されません。 それをかいくぐって起きているのが業務委託という名の偽装請負です。 私の勤めてたサロンなんか明らかにそうですよね。

本来請負とは❝労働の結果としての仕事の完成を目的とするもの❞なので、業務を委託した発注者側と受注者の請負側(技術者)の間には指揮命令が生じないことがポイントになってきます。 分かりやすい例としては、請負と言いながら会社が業務の細かい指示を請負側に出したり、出退勤・勤務時間の管理をするパターンです。

その他、別のスタッフのヘルプをしなければいけなかったり、お店のブログを書かなければいけなかったり、果たしてその仕事は本来業務として委託されていたことなのでしょうか?? 更にはネイルサロンと合体していたそのサロンでは、アイリストがネイルのオフにヘルプで入っていました…。

私が一番納得できなかったのはお昼休憩がひかれていること。自分がヒマでもほかの人の業務を手伝いに30分休まないで。と。 「は?だって30分時給ひかれてんのに…」とずっと根に持っていました。 「辞めます。」と退職の希望を伝えた時には、 「3ヵ月前に言ってください」と言われましたが、 業務委託とは何か、なんでお昼30分ひかれてるのにも関わらず休めないのか、おかしいと思った事を全て店長に伝えました。

それを上に報告して、上が不服なら社長と話します。と。 結果、勤務日数を大幅に減らして1ヶ月半後にサロンを辞めることができました。

スポンサーリンク

フリーランスになるべきと言った理由

今までの事だけ見ると業務委託を非難しているように見えますが、決してそうではありません。 先ほども少し書きましたが、私の知人では業務委託で美容室で働いている人が何人もいます。待遇が良いサロンもたくさんあるようです。

もちろん勤務日数や勤務時間についても偽装請負ではないちゃんとしている所も。 私と一緒に働いていた彼女は、数カ月後には勤務が週一になっていました。

しんどい割にお給料が良くないからと言う事で、他でより時給の良い仕事で働く割合を多くしたようです。 「週1日まで減らせたけどなかなか辞めれない…」 これだけしんどい思いして働いてきたならもっと自由になればいいのにな…。

何かアドバイス出来ることは無いかと思い、美容師やアイリストのフリーランスとしての働き方、面貸しやシェアサロンという席での働き方があるという事を精一杯伝えました。 情報を知らないということはとても世界が狭くなります。

私もまだまだアンテナを張り巡らせれては居ませんがそれでも何かキャッチしなきゃと日々思っています。そして今いる状況が何かおかしいと思うなら、悩む時間を、おかしいと思うことについて調べたり、改善できる方法を探すべきです。

マツエクだって、今は席だけ貸してもらえるところがある。 マツエクのシェアサロンなんてまだまだ少ないけど、美容室で一席借りることだってできる。 指名して来てくださってるお客さんがいるならそれはチャンスです。

初めから顧客ゼロじゃないし、フリーでやって忙しくなればバイトを減らせばいい。 だってまだ25歳で、これから出来ることもたくさんあるのに、時間も勿体無い。マツエクの技術もしっかりしたものがあるのに辞めてしまうのは勿体無い。

サロンに雇われていた時は、6時間勤務して6000円時給で頂いていたけど、フリーになれば値段設定次第では1人施術するだけで1時間で6000円稼ぐこともできます。

経費や家賃はかかりますが、時間を手にする事はできます。 結果彼女はうちのシェアサロンを週1日契約で借りたいと申し出てくれて、指名のお客さんを引き続き施術できる環境を選びました。

先日、お店の設備を見に来たときに彼女が質問してきた事。 「桑原さん、この近くでランチよく行きますか?今までお昼食べに行く時間もなかったからずっと通ってたのに高円寺でランチ行ったことなくて…」と。

3月になったら彼女を誘って高円寺の美味しいお店にランチに行こう。 きっと彼女のように何かおかしいと思いながら我慢して、辞めたい、ツライ、と思ってるアイリストはたくさんいるはずです。しかも女性なら、なおさら自分の時間を作って、友達とランチ行ったり、習い事したり、いつか結婚や出産で生活が変わる前に、楽しめる事を全力で楽しんで欲しい。 マツエクのシェアサロンや場所貸しがもっと増えれば良いのにな。

そんな事を思いました。

私自身も何か違うと思ったら行動にすぐ移して来ました。

リジョブのアプリでは自分の条件を細かくセットすることができたり、アプリならではのメッセージ機能で応募したい会社ともやり取りをスムーズに行うことができます。

中にはお祝い金をもらえるお店もあるので、フリーランスでなくて雇用だとしても自分の条件と照らし合わせ、今よりもいい環境で働くことをオススメします…

 

アイリストの働き方など関連記事はこちら

【公開】アイデザイナーの給料手取りと4つの働き方について。
最近ずっともやもやと自分の中で考えていた事があります。 なかなか普段同じ仕事の人と話すことはないのですが、最近サロカリで...
【告白】フリーランスになって大変だった事と、それでも女性に勧めたい理由。
今日は私の個人的な想いを。 プロフィール記事を作成していたのですが、フリーランスになって思う事のトピックを書いてると長く...
タイトルとURLをコピーしました