夫婦のお金の価値観。怖いもの知らずだった昔と今を比べてみて。

○○な夫婦生活

途中まで書いてずっと手が止まってしまっていたブログ。

夫婦のお金に対する価値観とタイで出会ったカップルの話。

タイ滞在中動画を撮るために向かったワットポー。
ここですごく素敵なカップルに出会った。 2人はフランス人の彼とスペイン人の彼女。

彼らはブックマーク(いわゆるしおり)を路上で書いて販売していた。

旅をしてもうすぐ3年になるそうだ。どれも可愛いしおりだった。しおりの料金はおまかせという私たちと同じスタイルだった。

同じようにカップルで旅をしていて、路上で二人で何かしてる人に出会ったのは私にとってはこのカップルが初めてだった。

何か出会えてよかったなと思い、記念にしおりを一つ買おうと思った。

もちろん今の自分たちの旅には必要ない。でも彼らに出会えた事が形として残るなら‥

そう思い 「ねぇしおり1個買ってもいい?」とじゅんくんに聞いてみた。

「どうせならハサミ書いてもらえば?」

私にはこの答えが意外だった。オーダーメイドでハサミの絵を書いてもらう事になった。

絵を書いてもらってる間4人で色んなことを話した。旅のエピソードや次の目的地や生活のこと。

実はこの彼女の話を聞いているときにすごく反省したことがあった。

二人はしおりを売り日々のお金をまかないながら、旅の資金をセーブする為に色んなことを我慢してると言っていた。大好きだったお酒すら。そう言う二人の顔は全然不満もなく、幸せそうだった。

その時フと思った。「私わがままだったな。」と。 日本と比べると物価の安いタイ。常に日本円に換算して計算すると安いって思うけど、私の隣には世界1周した旅人。タクシーには極力乗らずバスに乗るのも無料のバスを待つし、宿はエアコンもなくシャワーも水しか出ない安宿。私はすぐに円換算して「え。100円しか変わらんやん。ケチ」とか心の中で思ってたけど、多分日本にいたら同じ事をしてたなと思った。その国にいるときはその国の水準に合わせて物事を考えること、それができていなかった。

彼らと話しながら、様々なことを反省しながらこれから先の事を考えていた。気が付くと30分くらい経って彼女がしおりを作り終えた。これでサヨナラなのかなーと思って少し寂しく思った。

お金を払おうと思った時に、ふと握ったお金をこんなに渡したらじゅんくんに何か言われるのでは…と迷った。

私はこの金額を渡したい。むしろ少ないのでは‥と思いながら。そして隣にいるじゅんくんにいくら渡したらいい?と聞いてみると「俺が払うからいいよ」と言われた。

じゅんくんが財布から取り、差し出したのは私が渡そうと思っていたのと同じ金額だった。

私は何を心配して誰に気を使っていたのだろうか。

夫婦喧嘩や離婚の原因によくお金に対する価値観が違うということをネットのニュースや、友達夫婦からも聞く。

喧嘩ばかりの私たちだったけどお金に対する価値観は一緒だった。

贅沢は望まない、次何かをするために使うお金に回す。節約生活も楽しかった。

生きていくためにはお金は欠かせないわけで、やっぱりお金に対する価値観はパートナーと一緒じゃないと難しいと思った。

じゅんくんが差し出したお金を見て、もう同じ考えで1年以上一緒にいたんだから私が心配することは何もなかったはずだったのになと少し自分が恥かしくなった。

彼女が手に取ったお金を返してこう言った。

「Jun,do you have scissors now? May be we can change them. 」

今切れる?それで交換しない? と。

そしてじゅんくんが彼女の髪をカット。このカップルに出会えてよかったと思った。

カットしてる間、彼女との出会いを彼が少し照れくさそうに話してくれた。

昔スキー場で会ってお互い旅が好きでこのひとなら一緒にいろんなことを楽しめると思ったそう。

日本に帰ってきて1週間。私は今自分の人生について考える時間を過ごしている。

旅に行っていたときは本質的に大事にしたいものや、いろんなことに感謝して一日一日を貴重に過ごしていた。

人間一日という時間は同じなのに、なぜ元の生活に戻ると同じように大切に生きれないんだろうか。

数日前夢にあふれる後輩と深夜まで飲みながら話をしていた。

「もっと自由に生きていいんじゃないでしょうか」

かつて自分が彼女と同じ20代前半だったころ、同じ言葉を先輩に言っていた。いつの間にこっちの立場に来てしまったんだろうか。

「なんで自分のやりたいことできないんですか」「何に我慢してるんですか」

そんな事を何も考えずに先輩にぽんぽん言っていた。自分はそうであり続けると思っていた。

私はいつの間にこんなつまらない人間になってしまってたのだろうか。。。

昔に戻ってみたくなって、好きだった色のリップを塗ってみた。

全然似合わなかった、すごく不細工だった。同じことをしてももう昔には戻れない。

今の私は今の私を受け入れて生きていくしかないし、止まってられない。

「自分の本当にしたいことは何なのか」

ここ数日自問自答を繰り返している。

いつか彼女のように笑える日が私にも来るのだろうか。

だから私は海外に行く。

何か大切なことを教えてくれたこのカップルのように自然体で好きな事だけして生きていこう。どうせなら泣いてばっかりよりも、笑って生きたい。

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